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カリフォルニア州公認カウンセラーのブログ

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日本でずっと治療を受けているけど、改善されないという方へ

日本でずっと治療を受けているけど、改善されないという方へ

こんにちは。カリフォルニア州公認心理カウンセラーの荒川龍也です。

この記事では、なぜ日本で心の病の治療を受けていてもなかなか治らないのかをお話致します。

日本在住でずっと治療を受けられていた方、もしくは日本在住中に治療を受けられていて、あるきっかけでカリフォルニアにいらした方から連絡を頂く際に、「日本で治療を受けたことがあるけど、特に効果が無かった」と聞くことがあります。よくよくお話を伺ってみると、治療内容に問題がある事がわかります。

「3ヶ月に一回ほど、お医者さんに会い、ホントに数分だけお話を聞いてもらい、薬を出してもらって終わりでした。」
「お医者さんにほんの数分だけでも話を聞いてもらえて楽になった」
「3ヶ月に一回、10分くらいだけど、お医者さんからカウンセリングを受けて楽になった」

残念ながら、多くの場合、これが日本の心の病の治療の現状です。

もちろん、これでは治るものも治りません。以下が大まかな理由になります。

  1. 一番大事な事として、うつ病等の心の病というのは薬で治すものではなく、心理カウンセリングで治していくものです。薬は、落ち込む、心配し過ぎる、眠れない、イライラしすぎる等々、心の病になってしまっているがために発生する症状を抑えてくれるだけです。しかし、そもそも心の病になってしまった原因があり、それと向き合っていかなくては心の病は治りません。そしてその原因と向き合うことを助けてくれるのが心理カウンセリングです。 

  2. 心理カウンセリングとは、「その瞬間だけ楽にしてあげるため」のものではありません。前途したように、問題の根本と向き合う事を助けてあげるものです。つまり、セッションが辛いものになる事も少なくありません。それでも、少しずつ少しずつ前を向けるようになっていくのです。また、一般的に心理カウンセリングとは週に1回約50分のセッションを言います。数分から10分では心理カウンセリングとして成立しません。

  3. 薬を出し続けるけどもそれ以外の治療はしないことで、医者はクライアントさんにある幻想を与えてしまいます。「この薬を飲み続ければ治るかもしれない」という幻想です。しかし、残念ながらそのような事はなかなかありません。心の病とは、幼少期のトラウマ、上手くいっていない人間関係、ぎくしゃくしている家族との関係、交通事故などなど、決して向き合いたくない現実が原因になっています。これらの問題が解決しない限りは、心の病が解決することはあり得ません。

  4. 薬を出し続けるけどもそれ以外の治療はしないことで、医者はクライアントさんにもう一つの幻想を抱かせます。「自分以外の誰かが助けてくれる」という幻想です。心の病を治すために一番大事な事の一つに、自らの意志があります。この意志があるのとないのとでは治療の結果が大違いです。
    過去に私からの心理カウンセリングを受けて頂いた方で、治っていく人というのはやはり自分で何とかしたいと強く思っていらっしゃる方が多いです(注:もちろん他のファクターも強く影響するので一概に意志が強ければいいとは言い切れません)。逆に、心理カウンセリングは受けているけども、カウンセラーに頼りすぎてしまいなかなか良くならない方も多く診てきました。多くの場合、こういった方は日本で長い間、薬を飲むだけの治療のみ受けられていたという方が多いです。

以上が、なぜ日本で心の病の治療を受けていてもなかなか治らないのかの大まかな理由です。

正しい治療を受けられるきっかけにして頂ければ幸いです。

 

荒川龍也 LMFT (#82425)

カリフォルニア州公認心理カウンセラー