アメリカでカウンセラーになるには #3―インターンシップ
2017.04.19
こんにちは。
カリフォルニア州公認心理カウンセラーの荒川龍也です。
前回に引き続き、アメリカでのカウンセラーになるまでの道のりを書いていきます。
前途しましたが、この回も私の資格であるLMFTのみにフォーカスします。
大学院在籍中から始めなければならないのがインターンシップです。
このインターンシップ先を選ぶのも、大変重要であると同時に大変なことです。
なぜ大事かというと、ここでのインターンでの経験が卒業後の仕事選びに影響するからです。
まず、大学院が提供してくれるインターン先のリストからエージェンシーを選ぶのですが、エージェンシーの場所、働ける時間と曜日、そしてどのようなクライアントを対象にカウンセリングをするかが重要なポイントとなります。人によっては卒業後どういうクライアントと働きたいかというのがすでに決まっている人がいますが、たいていの人は決まっていません。ですので、ここでの理想は様々なクライアントが診れる場所を選ぶ事です。もっと言えば、決まっていても多種多様なクライアントが診れる場所を選ぶのが理想です、なぜなら自分が働きたいと思っていたクライアントのポピュレーションが実際は自分に合わない可能性もあるからです。
たいていの場合、インターン先はインターン生に最低1年を週○時間インターンしてくれなければインターンさせられないという決まりがありますので、その希望に沿わないとやらせてもらえません。また、インターン先のスーパーバイザーも大事です。一週間に1時間の個人スーパービジョンと、2時間のグループスーパービジョンを受けなければならないので、スーパーバイザーが合わない人だと、かなり苦労してしまいます。もちろん最低条件として、インターン先との面接を通らないといけません。
最後に大学院側も最低何時間インターンをしないと卒業させないという決まりがたいていあります。
ちなみに、大学院生の段階でのインターンは無給です。お金を得られることはまずないと思っておいた方が良いでしょう。
大学院を卒業した後も、インターン先に残る人もいますし、すぐに仕事を探す人もいます。どちらにしても、3000時間のインターン時間を稼がなくては資格試験を受けることすらできません。ほとんどの人は仕事しなくてはいけない状況にいるので、仕事探しを始めるのですが、これがまた大変です。資格がない分あまり重宝されないので、基本的には大学院を出ているわりには安い給料でがんばらなくてはなりません。
最終的にインターン時間が3000時間得られて、初めて資格試験を受けることができます。この資格試験もかなり難しく、猛勉強が必須です。資格試験二つとも合格して、やっと目標達成となります。
大学院卒業に約3年、卒業後に3000時間を得るのに約2年。それから資格試験を二つとも合格するのに約6カ月といった所だと思います。
以上、三回に分けてかなり簡潔に書いてみました。
今後、アメリカでカウンセラーになりたいという方の参考になれば幸いです。
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