子育ての心理学3―子どもを見てあげよう。
2017.03.12
こんにちは。
カリフォルニア州公認心理カウンセラーの荒川龍也です。
前々回の投稿に、子育てには三つのパターンがあり、それらは、オーソリテリアン(Authoritarian)、オーソリテイティブ(Authoritative)、パーミッシブ(Permissive)であると書きました。簡単に言えば
オーソリテリアン=厳しすぎる
パーミッシブ=甘すぎる
オーソリテイティブ=バランスが取れている
と理解してください。
前回の投稿では甘すぎる子育て(パーミッシブ)について書きました。今回は厳しすぎる子育て(オーソリテリアン)について。
厳しく育てられた子どもの特徴は以下の通りです。
①自信が持てない。
②親や先生など、大人に対して反抗的。
③社会のルールに反する行動をとりがち。
④周りとのコミュニケーションが苦手。
⑤友達がなかなか作れず一人になりがち。
などが挙げられます。
そして、厳しい育て方をしている親の特徴は
①子どもを褒めない。何かを達成してもご褒美が相応ではない。
②間違いを犯した時の罰が厳しすぎる
③子どもと時間を過ごす時間が少ない
④子どもに年齢相応の自由を与えない
⑤子どもに対しての期待値が高すぎる
⑥子どもを縛るルールが厳しすぎる。
などが挙げられます。
厳しすぎる親に育てられた子どもは、自分がどれだけ頑張っても親の期待を満たせないと思いがちです。これが元で何に対しても「どうせ僕(私)なんか何やってもダメ」という基本的な考えができあがってしまいます。これが自信を持てない原因です。
親が厳しすぎる子どもがクライアントとしてきた場合、子どもはたいてい反抗的か落ち込んでいるかのどちらかが多いです。ただし、子どもが反抗的なのも実は鬱の症状の一つである可能性が高いので、つまりはどちらにしても鬱である場合が多いです。
落ち込んでいる子は、友達がなかなか作れず、コミュニケーションが苦手になります。逆に反抗的な子は、何に対しても反抗的です。
厳しすぎる親がなぜ厳しいか、たいていの場合
親自身が自分に自信がなく、自分が果たせなかったことを子どもに過剰に期待してしまうがために厳しくなりがちです。
以前にも書きましたが、厳しい育て方をしてしまうからといってそれが100%親のせいであるかと言ったらそうではありません。厳しい育て方をする親は、その親から何かを学んだからそうしてしまう事が大半で、それ以外知らないのだからしょうがないのです。
ただ、今子育てがうまくいってない人は、自分が厳しい育て方をしている理由を考え、なぜその育て方でないといけないと思うかを考えるのは大事なことではないでしょうか。
一番簡単な解決法は二つあります。
一つは、子どもと1対1で遊ぶ事です。毎週30分でいいです。そしてその時間は子どもの好きにさせます。絶対に叱ってはいけません。その時間のルールは子どもが決めます(もちろん常識の範囲内です)。
そしてもう一つは、子どもを褒めてあげることです。子どもをみてあげてください。毎日がんばって「僕(私)をみて」という小さなサインをたくさん出しています。気付いてあげて、見てるいよという事を伝えてあげる、ただそれだけでいいんです。特別なことをするのではなく、簡単な小さなことを毎日積み重ねることが大事です。
この二つをしたからと言って、必ず子どもが良くなるとは限りません。ただし、小さく見えても必ず大きな一歩となることは間違いないと思います。
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