子育ての心理学2―甘い親への罠
2017.02.18
こんにちは。
カリフォルニア州公認心理カウンセラーの荒川龍也です。
前回の投稿に、子育てには三つのパターンがあり
それらは、オーソリテリアン(Authoritarian)、オーソリテイティブ(Authoritative)、パーミッシブ(Permissive)であると書きました。
簡単に言えば
オーソリテリアン=厳しすぎる
パーミッシブ=甘すぎる
オーソリテイティブ=バランスが取れている
と理解してください。
そして、子育ての理想はオーソリテイティブ、つまりバランスの取れた子育てです。
ですが、なかなか難しいもので、実際は厳しすぎたり甘すぎたりのどちらかになりがちです。
今回はパーミッシブな子育てをした場合について書きます。
基本的にパーミッシブな子育てをされた子どもの特徴は
①自分に自信を持てない。
②自分自身のミスに対しての責任を取りたがらない。
③周りに対しての期待が高い。
などが挙げられます。
そしてパーミッシブな子育てをしている親の特徴は
①必要以上の事を子どもにしてあげてしまう。
②子どものミスなのに親が責任を取ってしまう。
③子どもの要求にすぐに答えてしまう。
などです。
①子どもというのは年齢を重ねる毎に、できることが増えていきます。その出来ることをやらせてあげるのが親の仕事です。例えば、生まれたばかりの赤ちゃんに、自分で爪を切れと言っても無理な話です。ですから、親がやるわけですが、中学生にもなればできて当然ですので、自分でやるわけですし、やらなくてはいけないわけです。ここで、親がやってしまうと自分に自信を持てなくなってしまうことに繋がりがちです。例え子どもが「自分にはできない」と嘆いても、「お前ならできる」とやらせて、失敗させることです。最終的にはできるようになるのですから。
親が子どもが失敗するところを見るのは大変辛い事ですが、だからと言って親がやってしまうと、それは子どもに「あたなにはできない」というメッセージを暗に示しているのです。
子どもは自分ができることを少しずつ増やしていくことによって、自信を少しずつ持っていくのです。
②子どものミスは子どもが責任を持つ。それを親がさせなければ、自分がミスをしてもそれに対しての罰はないものなのだと理解し、自ら学ぶ事はありません。
③親が過度に子どもの為に動いてしまうと、子どもは同じことを周りにも期待します。しかし、もちろん周りは親のようには動いてくれず、自分の思い通りにいかない不満が募りやすくなります。
子育てのやり方を変えることは簡単なことではありません。しかし、親の子育てが子どものメンタルヘルスに多大なる影響を与えることもまた事実です。上記に挙げた子育ての仕方を変えたい方は、カウンセリングを受けることが遠いようで一番の近道です。
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