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カリフォルニア州公認カウンセラーのブログ

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ワークライフバランスの欠如が心の病の引き金に―海外駐在員とその家族の心の健康 (9)

こんにちは。カリフォルニア州公認心理カウンセラーの荒川龍也です。

過去何回かにわたってお話しさせて頂いている「海外駐在員とその家族の心の健康シリーズ」以前のブログでは日本での異常な働き方が海外駐在員の心の病の最大の原因であるとお伝えいたしました。このブログではそもそも、なぜワークライフバランスの欠如が心の病の原因になるのかをご説明致します。

睡眠不足が心の病の引き金に

多くの海外駐在員の方が、日本とのやり取りをすることを求められます。時差が17時間(アメリカが夏時間の場合は16時間)あるため、アメリカの17時頃が日本時間の翌日の10時頃です。つまり、普通であれば9時ごろから働き始め、18時ごろに仕事が終われるはずなのに、時差を考慮するとその後も働き続けなくてはいけないことが当たり前になってしまいます。さらに、アメリカの日曜日の17時頃が日本の月曜日の10時ごろであるため、日曜日の夜も働かされてしまう海外駐在員の方は非常に多くいらっしゃいます。非常に多くの方が、アメリカ時間の夜遅く、場合によっては夜中まで働かされてしまい、仕事とプライベートのバランスを上手く取るのが非常に難しい状況におかれてしまうのです。

この結果、一番支障が出るのが睡眠です。睡眠時間が通常より取れない日が何日も続いてしまえば、心の健康にネガティブが出てしまって当然です。イライラしやすくなる、落ち込みやすくなる、心配・不安になりやすくなる、考えすぎるようになってしまう等々様々な症状が出やすくなります。その結果、うつ病や不安障害などになってしまいかねません。

緊張し続ける事が心の病の引き金に

上記のような仕事環境は睡眠不足だけではなく、緊張状態が続いてしまうという環境を作りかねません。人間というのは常に緊張状態が続くことに耐え続けられるようにはできていません。オンとオフをしっかり分ける事で、心の健康を保つことができるのです。しかし、緊張状態が続いてしまうと、心の病の引き金になりかねません。緊張状態が続き過ぎる事で、考えすぎる、心配・不安になりやすくなる、やる気が出ない等の症状が出てきてしまい、最悪の場合うつ病や不安障害、さらにはパニック障害などになってしまうかもしれません。

 

以上、正しい知識を得て頂ければ幸いです。

荒川龍也
米国カリフォルニア州公認心理カウンセラー

 

 


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