子どものうつ病
2021.09.20
子どものうつ病
こんにちは。カリフォルニア州公認心理カウンセラーの荒川龍也です。
コロナの脅威は依然として予断を許さない状況の中、大人だけではなく子どものメンタルヘルスにも注視していくべきでしょう。よって今回は、子どものうつ病についてお話したいと思います。
一般的なうつ病
一般的に皆さんが想像されるうつ病とは、部屋に引きこもったり、元気が無いという症状かと思います。もちろんこれらもうつ病の症状の一つです(うつ病の症状の詳細に関してはこちらをご覧ください)。しかし、子どもの場合はこれら大人に表れる症状とは別の症状もよく見受けられます。以下がその代表的なものです
子どものうつ病の症状
反抗的態度
日本人の間では「反抗期」という言葉が当然の表現として浸透してしまっており、子どもが反抗的態度を示す場合、「反抗期」と片付けてしまいがちです。しかし、子どもが反抗的態度を示すからといってそれが子どもの発達上の一つの過程(反抗期)として当然の時もありますが、多くの場合そうではありません。その原因がうつ病である可能性があります。特に、反抗的態度が度を過ぎる場合は、まずはうつ病の可能性を考えるべきでしょう。
イライラ・怒りっぽい
反抗的態度と似ていますが、イライラや怒りも子どものうつ病の症状です。もちろん、イライラや怒りを示す事は子どもとして当然の場合もあります。しかし、うつ病の子どもが表すそれらの症状は、通常よりも頻度が多かったりイライラ・怒りのレベルが高かったりします。その場合、「こういう性格」と片付けてしまうと子どものうつ病を見逃し、最終的に重度のうつ病にまで発展してしまいかねません。こういった場合は、うつ病の可能性を疑うべきでしょう。
死について考える・自殺・自傷行為
よく軽視されがちですが、死について考える事もうつ病の一つの症状の可能性はあります。死んだらどうなるか、死んだら周りにどういう影響があるか等がそれに当たります。これに関しては年齢的に考えたり、疑問を持つのも当然の時期もありますが、決して軽視してはいけないものです。
死について考える事が悪化したものが自殺の事について考えたり、実際にどう自殺するかを考えたりする事です。ここまでくれば、かなりの確率で重度のうつ病が疑われます。
自殺とは同じではありませんが、自傷行為について考えたり実際に自傷行為をする事も、重度のうつ病の可能性が非常に高いことを示唆しています。
以上、子どものうつ病に関してでした。ご参考になれば幸いです。
また、こちらに診断テストがございますので、参考にして頂ければ幸いです。こちらの診断テストは心理学先進国であるアメリカで11歳から17歳までの子どもによく使われるものです。
荒川龍也
カリフォルニア州公認心理カウンセラー