LGBTQの心理学2―潜在的なLGBTQへの社会的性的虐待
2017.11.11
こんにちは。
カリフォルニア州公認カウンセラーの荒川龍也です。
先日、とんねるずとビートたけしがフジテレビの番組、「とんねるずのみなさんのかげでした 30周年記念SP」に出た際にとんねるずの二人が「保毛尾田保毛男」と「ノリ子」として登場し、保毛尾田保毛男がゲイを笑いにしているとして批判されていました。しかし、ソーシャルメディアのコメントを見ると、批判することは間違っているという意見が大半です。残念ながら、日本でのLGBTQの理解の無さには言葉もありません。
以前にこんな記事も読みました。「テレビで活躍できるオネエと言われる人たちは、それを揶揄しネタにし笑いにし馬鹿にされることでしか活躍できない」と。
LGBTQの人たちは精神障害を患っていることがよくあります。そして、その原因の一つがこういったテレビでのLGBTQの扱い方です。このように扱う事により、まだカミングアウトできていない人たちが「自らを笑いにするか、馬鹿にされたくなければ一生カミングアウトしてはいけない」という風に考えなくてはいけなくなります。それくらいメディアの影響力は強いのです。そしてこれは形は違えど、社会的な性的虐待なのです。また、これはうつ病、不安障害、トラウマ、人格障害等々、様々な精神障害の原因にもなり得ます。
ビートたけしが「別の国に行ったら死刑だぞこれ」と言ったらしいです。そこまで厳しい国があるかどうかは存じ上げませんが、死刑ほどの極刑ではなくても、ある程度の罰則を与えるくらいの国が現れてほしいものです。
「昔はよかった」「時代が変わった」という意見もかなりソーシャルメディアで見ましたが、そうではなくて「時代が追い付こうとしている」のです。LGBTQを馬鹿にして笑いを取ることが受け入れられていた昔、そして今が間違いなのです。
「傷つくのなら見なければいい」という意見も違います。こういったLGBTQを笑いのネタにし、それを見る人がいる限りLGBTQへの差別は続くだけです。これは個人の問題ではなくて、社会全体の問題なのです。
「LGBTQを笑いのネタにするのがダメなら、女芸人はどうなる?彼女らは女を捨てて笑いをっている」という意見も見ましたが。まず女芸人は笑いを取ることを仕事としているのに対して、LGBTQは笑いを取るためにテレビに出ているのではないので、この比較も論点がずれています。
時間はかかることなのは重々承知しております。しかし、今の子どもが大人になるころには少なくとも今よりはLGBTQへの理解が増すことを切に願います。
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