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不安と心配の心理学3

こんにちは。

カリフォルニア州公認カウンセラーの荒川龍也です。

前回のブログでは不安に対しての正しい対処法に関して書きました。再三になりますが、これら正しい対処法は正規の教育を受けたカウンセラー(日本の場合は臨床心理士の資格をもったカウンセラー)と共に練習していくのが一番理想であることを御理解下さい。

 

今回は次回に引き続き、不安に対しての正しい対処法を挙げていきます。

 

マインドフルネス

 

不安というのは、寄せては返す波のようなものです。人間は一度にいくつもの感情を感じることができます。しかし、考えられることは一つだけです。不安の波がやってきた時に、その不安の波に乗って考え続けるのではなく、うまくかわすことが大事です。そしてその方法の一つがマインドフルネスです。

 

マインドフルネスというのは、簡単に言えば、「今、この瞬間」で起こっていることのみに目を向けるということです。不安になるのはコントロールできない未来をコントロールしようとするから不安になることが大きな理由の一つです。残念ながら、コントロールができないことを考えていても何も生まれないどころか、心体に悪影響を及ぼすばかりです。

  

   以下がマインドフルネスのやり方の一つです。

 

   1. 目に見えるもの5つをできるだけ細かく描写してみてください。

   2. 周りにある触れられるものを4つ触って、その感覚を描写してください。

    3. 聞こえる音を3つ描写してください。

   4. 嗅ぐことができる匂いを2つ描写してください。

  5. 最後に口の中にある味にフォーカスし、それを描写してみてください。

 

これを実行している間は、不安になっていた理由を考えることができません。つまり不安の波に乗る必要がなく、いつのまにか波が過ぎ去ってくれます。

 

注意:これは悩みの根本から逃げているわけではありません!「できることはすべてした」と受け入れるために、不安をかわすのです。前途したように、不安になっている理由のほとんどはコントロールできないことをしようとしていることが原因です。もしコントロールできないことをコントロールしようとして不安になる場合、心身に悪影響を及ぼすだけなので、不安になる必要がないのです。もし悩むこと(不安の原因)を問題と向き合う事というのならば、問題と向き合う事によってさらに問題を増やしてしまうので、かわすことが最善策と言えるでしょう。

 

思考を撃破する

 

不安になる原因の一つが思考です。いくつかの思考のタイプがありますが、そのなかでも不安になりやすい人は、思い込むことによって自分を不安の渦へと巻きこんでいきます。まだ誰にもわからない未来に悩み、最悪の事態が起こるものだと決めつけ、その考えをサポートするエビデンス(証拠)を自分の中で作り上げ、自分をどんどん不安に苦しむようにしていきます。

 

例えば、大事なテストを受けた学生が、テスト後にまだ結果も出ていないのに、うまくできなかったからという理由で、思った点数が取れないと思い込み、決めつけ、不安に支配されてしまう。たしかに思った通りに回答できなければ、理想の点数が取れない可能性はありますし、そう不安になることは自然ですが、結果が出るまではどうなるかはわかりません。

 

「もしかしたら○○かも」「もし○○だったら」といった考えが頭に浮かび始めたら、それはコントロールできないことをコントロールしようとして不安になっているサインです。過ぎてしまったことは受け入れることしかできないのです。

 

最悪な事態を避けるために、「他にもできることがあるかもしれない」「できることはすべてしなくてはいけない」と言う方もいらっしゃいますが、基本的に不安になりやすい人はできることはすべてしています。逆にそれ以上にできることを探そうとするその行動自体がすでに不安脳に支配されている証拠なのです。

 

そのためにできることは、他の事を考えることです。もちろん言うは易く行うは難しです。そのためには、前途した方法を試してみることも重要ですが、一番重要なのは「できることはすべてやった」と自分に言い聞かせそして「何もできないことを受け入れること」です。

 

また、過去に不安になったことを思い返してみることもいいでしょう。心配していた最悪の事態とはほとんどの場合、起こらないものです。過去にほとんどの場合最悪な事態は起こらなかったのだから、今回も起こらないだろうと自分に言い聞かせるのもいいでしょう。

 

薬物療法に関して

日本では心理的病の場合もまずは医者に行きます。そして薬に頼ります。しかし、残念ながら不安は薬では治りません。薬は一時しのぎでしかありません。確かにあまりにも不安感が強すぎ、それに伴う身体症状(不眠や吐き気など)が強すぎる場合もあります。例えばひきこもりで外に出れないなど、生活に支障をきたし過ぎる時は、薬を飲むのもいいでしょう。しかし、不安というのは対処法を学ばない限りは薬を飲まなくなったら、またすぐに症状が再発してしまいます。薬に頼る場合は、カウンセリングを並行して受けることをお勧めいたします。

 

以上が不安の対処法の一部です。参考になれば幸いです。大切なことは成功体験を積み重ねることです。成功体験とは即ち、不安脳に負けなかった体験です。それを積み重ね続けることで、不安になりやすい脳ではなくすることができます。日々生きている中で不安になることは幾度となくあるでしょう。その不安になった時を辛いと考えるか、不安脳を変えるためのチャンスと考え成功体験を増やすかはあなた次第です。

 

再度になりますが、これらの対処法は正規の教育を受けたカウンセラーと共に練習し実行していくことを強くお勧めします。私の連絡先は下記になります。

 

参考文献

 

Pittman, C. M. (2015). Rewire Your Anxious Brain: How to Use the Neuroscience of Fear to End Anxiety, Panic & Worry. New Harbinger Publications, Inc.

 

Wehrenberg, M. (2008). The 10 Best-Ever Anxiety Management Techniques. W. W. Norton.


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