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カリフォルニア州公認カウンセラーのブログ

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不登校(3)-不登校とうつ病

こんにちは、子ども&中高生専門のカリフォルニア州公認心理カウンセラーの荒川龍也です。

前々回の記事では不登校の定義、そして分離不安と不登校についてお話いたしました前回の記事では、不登校と反抗挑戦性障害について解説いたしました。

今回の記事では、不登校とうつ病についてお話いたします。

(参考:うつ病の具体的な説明等、うつ病に関してはこちらの記事を参考にされてみてください。)

うつ病と聞くと、外に全く出られない、ベッドから全く起き上がれない等を想像されがちですが、うつ病の症状はそれらだけではありません。特に、子どものうつ病で気を付けるべきサインは、イライラやパフォーマンスの低下です。子どもの場合、大人と違って通常よりもイライラしやすい事がうつ病のサインである事が多々あります。また、成績や部活などのパフォーマンスが落ちる事もうつ病を示唆しているかもしれません。

不登校と子どものうつ病の関係は様々です。
例えば、何かしら学校に対して不安な事があった場合で不登校になった時、最初の頃はうつ病よりも不安障害の方が心の病としては目立ちます。しかし、不登校が長引くことで一番大変なのが社会との繋がりの断絶です。学生という身分でありながら学校に行っていない、友達と接触する時間が全く無い等々、社会と人と繋がっていないという事実は徐々にしかし確実に深く心の傷をえぐります。これがうつ病の大きな原因になる事は不登校児であればほとんど全ての場合において当てはまる事です。他には、イジメや体罰が原因で不登校になったのであれば、それが原因でうつ病になり結果として不登校になってしまう事もあります。また、なんらかの理由があり成績や部活のパフォーマンスが落ちる事でうつ病になり、それが不登校の原因になる事も考えられますし、逆になんらかの原因でうつ病になりその結果としてパフォーマンスが落ちる事もあり得ます。

このような状況で保護者の方ができる事をいくつかご説明いたします。
まず、第一にうつ病は放っておいても治らないと理解する事です。よって、できるだけ早く心理カウンセラーや精神科医に連絡し相談することが重要です。重度のうつ病は最悪の場合、自殺に至ってしまいかねません。
また、うつ病になったからといって、腫れ物に触るようにする接するべきではありません。子どもはそういった劇的な変化を一番嫌います。かといって、好きな事ばかりやらせていたり、気分転換をさせれば治るわけでもありません。
それでも、他の子供の心の病と同じように、子どもの治療のためには親が変わる事が必須条件です。まずは、今までの接し方を見直しましょう。厳し過ぎていないかもしくは甘すぎていないかを話し合い、バランスの良い子育てを目指しましょう。年齢に合った接し方も大事です。小学校低学年の子どもに言っていたような事を、中学生の子どもには言うべきではありません。また、助け過ぎてはいませんか?子どもを助け過ぎる事は、子どもの責任を奪う事と同意であり、子どもの自信が育たず、結果として自信のない子どもになり、これがうつ病の主な原因である事は良くある事です。

他にも例は多々ありますが、子どもによって違うので、まずは心理カウンセラーと相談して、どのように変えていくべきかを一緒に考えてもらいましょう。

 

次回も引き続き不登校と心の病についてお話いたします。

 

荒川龍也

カリフォルニア州公認心理カウンセラー(Licensed Marriage and Family Therapist #82425)

 

 

 

 

 

 


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