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カリフォルニア州公認カウンセラーのブログ

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親の子どもへのリスペクトの欠如と子どもの心の病の関係性

こんにちは、カリフォルニア州公認心理カウンセラー荒川龍也です。

子ども、特に中高生専門の心理カウンセラーとして子どもに心理カウンセリング、また親御さんに心理教育のセッションをご提供し続けてきてわかった事の一つが「親の子どもへのリスペクトの欠如」と子どもの心の病の関係性です。特に子どもの心の健康に強く悪影響を及ぼしやすい子どもへのリスペクトの欠如は、大きく分けて二つのパターンで見受けられます。

1子どもへの話し方

親は、子どもが何歳であろうが、子どもに対してリスペクトをもって話すべきです。子どもが中高生である場合はさらに気を付けるべき事です。しかし、日本生まれ日本育ちの親に特に見受けられるのは、昔からの考えである、「親は絶対」という姿勢です。これが大小様々な所で見受けられます。例えば、声を荒げるという接し方。当たり前の事と思われるかもしれませんが、残念ながらやってしまっている親は非常に多いです。また、細かい部分でいえば、「自分の方が長く生きているのだから、社会のルールをわかっている。だから親の言う事を聞くべきだ」という姿勢です。こちらも残念ながら多くの親がそのように接してしまっているのが現実です。

もちろん、子どもがやるべき事をやっていなければ、それをやらせるのが親の責任です。よって、100%子どもの都合・希望に合わせるべきではありません。それと同時に、子どもがやるべき事をやっていないのには必ずそれなりの理由があります。それに対して理解を示さずに、上記のような上から押さえつけるだけの姿勢では、やるべき事をやらせるのがさらに難しくなるだけではなく、心の病の原因になってしまいかねません。

例えば、上から押さえつけられるというのは、自分が大事にされていないという感覚を生みだします。これはうつ病の原因になり得ます。また、上から押さえつけられるという状態が頻繁に起こるようでは、「次にいつ押さえつけられるのだろうか」と不安・心配になり、それが続けば不安障害の原因になることもあります。

2子どもへの謝罪

家庭とは社会の縮図であるべきです。親が作ったルールを子どもが守るのは、子どもが大人になった時に社会のルールを子どもが守らなければならないと理解するためです。それと同時に、親も人間であり間違いを犯して当然です。しかし、ミスをした際に、もしそれが子どもに対して何か悪いことをしてしまっていたのだとしたら、子どもに謝罪することは当然のことです。悪いことをしたら、した側はされた側に謝る。これもまた、社会のルールのはずです。

しかし、非常に多くの親が、子どもに対して謝るべき事・場面で謝れていません。また謝れていたとしても、心から自分が悪いと思えていない親も非常に多く見受けられます。

このような場合、子どもは自分が何か悪いことをしたと勘違いすることが多いです。なぜなら、子どもの脳とは、事象に対して自分の責任だと思いやすいようにできているからです。その結果、うつ病の原因になってしまう事も今まで何度も診てきました。

 

以上、心について正しい理解をして頂ければ幸いです。

 

荒川龍也

Licensed Marriage and Family Therapist

 


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