ニューロダイバージェントの特徴と対策 3
2024.09.07
こんにちは カリフォルニア州公認心理カウンセラーの荒川龍也です。
以前、ニューロダイバージェントの特徴と対策という記事では、ニューロダイバージェントの特徴の一つである「環境の変化の適応が苦手」ということについてお話し、こちらの記事ではその対策についてお話ししました。
今回のブログでは、ニューロダイバージェントの別の特徴とその対策についてお話ししたいと思います。
今回の特徴は「白か黒かで考えがち」なところです。
まず、この特徴が何かをご説明差し上げます。白か黒かで考えがちな特徴とは、柔軟な考えをするのが難しいという事です。物事を1か0かで見がちで、その間(あいだ)にあるものを認識するのが非常に難しい事です。例えば、人間関係において「好きか嫌いか」だけで人を判断してしまい、そのどちらでもなかったり、好きな感情と嫌いな感情が両方ある事を認められない等々があります。
こういった考え方というのは、支障をきたしてしまいがちです。例えば、前途した人間関係においては、どれだけAさんの事が好きだったとしても、Aさんからあまり気に入らない事を言われると、一気に「好き」から「嫌い」になってしまいます。今までどれだけ仲が良かったとしても、それら全てがまるで全くなかったかのように「嫌い」だけが見えてしまいます(実際にこういったお悩みを抱えるニューロダイバージェントの方は大変多くいらっしゃいます)。
もちろん、こういった特徴にはメリットもあります。例えば、白か黒かで考えられる環境であれば、未来が予想しやすいです。これはつまり、不安・心配になり過ぎない事が期待できます。また、シンプルに、グレイを受け入れるというのはニューロダイバージェントでなくても大変な事です。白か黒かのほうが、単純でわかりやすいのです。白黒の考えでも、うまくいっている時は問題ありませんが、うまくいかない時は非常に大変な支障を生みだしてしまいがちです。
こういった考え方というのは自分だけで気づくのは非常に難しいです。よって、もし周りから指摘される場合は、「自分はそういう考え方をしがちなのかもしれない」とまずは一歩下がって自分を見るためのきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
次回は、この特徴の対策について考えてみたいと思います。
以上、正しい知識を得て頂ければ幸いです。
カリフォルニア州公認心理カウンセラー
荒川龍也