子育ての心理学7―元不登校児として
2018.03.08
こんにちは。
カリフォルニア州公認心理カウンセラーの荒川龍也です。
今回は少し視点を変えて、私の実体験を書いてみたいと思います。
前回のブログにも書きましたが私も不登校児でした。
いじめが原因で普通の人がたとえ恥ずかしくてもやればできることができなくなり、一部のクラスにだけ通えなくなりました。担当の先生がそのいじめに対して理解がなかったことも行けなくなった理由の一つだと思います。
腹痛や頭痛に苦しむときもありました。
他の子どもの通学が始まるときの楽しそうな声を聴くたびに苦しい気持ちになりました。
不安にさいなまれることも多々ありました。
しかし、私の場合運が良く、親の理解があり、私を強制的に行かせようとはしませんでした。学校に行っていないその2時間は自分で自分が何をするかをコントロールすることができる時間となりました。
また、以前お話ししたように、その当時の私はネガティブに考えがちな癖があり、それが不登校になってしまった原因の一つだと思います。
その後、学年が変わってからはなんとか行けるようになりましたが、相変わらず人ができるようなことはできませんでした。
今考えると、親が学校に行っていない時間を自由にさせてくれたのが重要なポイントの一つだったと思います。子どもの場合はある程度自由にいろいろ遊べますし、大人になったらなったでお金を得て、それを使う事による自由があります。しかし、思春期の子どもというのは学校のルールと家のルールと社会のルールを、理解できなくても突然受け入れなくてはいけない状況に強制的に入れられます。このような状況で自分の人生を自分がコントロールしているという感覚が全くなくなってしまうのは、かなりつらい事です。ましてや、周りの人ができていることができないというのは、さらに自分の人生をコントロールできない感覚に陥ります。そんな中で、一週間に2時間、学校に行かない事で辛いことはたくさんありましたが、それでも自由を与えられたことで、「不登校」=「辛いだけ」という風に捉えることなく過ごすことができたのが良かったのかもしれません。
そして今、私は心理カウンセラーとして、自らの経験を活かし不登校に苦しむ親子を助けることができていますし、これまで何組も助けてきました。苦しかった経験もその後の自分の捉え方次第で、自分自身だけではなく自分の周りにとってもポジティブにもネガティブにも働くことができるのだと思います。
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