「HSPと知って楽になった」と勘違いすることは生きづらさの悪化に繋がりかねない
2023.05.11
こんにちは。カリフォルニア州公認心理カウンセラー&アダルトチルドレン専門心理カウンセラーの荒川龍也です。
日本の精神医療・心理学の遅れが原因で、誰でも心理カウンセラーと名乗れてしまい、結果として間違った情報が山ほど散乱してしまっているのが日本の現状です。その一例として、非常に多くのHSP専門心理カウンセラーと自称されている方を拝見しますが、もちろん正しいトレーニングを受けているわけではないので、間違った情報を平気で発信してしまっています。さらに、精神科医ですらも間違った情報をインターネット上で発信してしまっています。その結果、一番の被害者は生きづらさで悩んでいらっしゃる本人であり、最悪の場合生きづらさを悪化させてしまうのです。
先日のブログではアダルトチルドレンとHSPの決定的な見分け方についてお話しし、こちらではアダルトチルドレンと発達障害の違いについてご説明差し上げました。また、先月のブログではHSPというワードが流行り誤解されているがゆえに、それがどのように悪影響を及ぼすかについてご説明差し上げました。今回のブログでは、HSPと誤解して「楽になった」と勘違いすることの危険性をご説明差し上げたいと思います。
日本では誰もが資格なしで心理カウンセラーと名乗れてしまうがゆえに、流行に乗じてHSP専門心理カウンセラーと名乗る方が非常に増えています。それと共に、ネット上に様々なHSP自己診断ツールも多く見受けられます。その結果、自分をHSPと思い込み、「心が楽になった」「生きづらさがなくなった」と言う方を非常に多く見受けられます。しかし、これは非常に危険な事です。
そもそも、専門家に診てもらわない限り自己診断ツールだけでHSPと判断するべきではありません。なぜなら、それは間違っている可能性が非常に高いからです。自己診断ツールとは、専門家の判断無しでは誰でも当てはまるように感じてしまうような項目が非常に多いのです。
以前のブログでも申し上げた通り、HSPとは生まれながらに持っているものです。もし生まれた時から幼少期も含めて今と同じような生きづらさを感じていたのであれば、それはHSPの可能性を疑うべきですが、そうでない場合は今の生きづらさはアダルトチルドレンが原因と考えるべきです。にもかかわらず、自己診断ツールで当てはまったからHSPと思い込み、心が楽になったと思い込む方が非常に多いですが、実はいくつかのデメリットが発生しています。
まず、HSPと思い込む事で生きづらさが緩和されているわけではありません。生きづらさを緩和するには、正しい情報と心のワークが必要不可欠です。正しい情報とは、日本ではない心理学先進国からの情報を積極的に取り入れる事。そして心のワークとは自分がどのような場面で生きづらさを感じていて、それをどのように解決できるか等、自分と向き合う事です（心のワークに関しての詳細はオンラインコースにてさらに学んで頂けます）。しかし、HSPと間違って思い込む事により、間違った情報を自分に当てはめようとしてしまい、生きづらさの緩和どころか悪化に繋がりかねません。例えるなら、骨折していないのに骨折と自己診断で思い込み、専門家に相談せずに自分が思う骨折の治療法を行うようなものです。
さらに、HSPと誤解する事により、生きづらさを緩和しようとするよりも、「自分は繊細なのだからしょうがない」と今の自分を後ろ向きに受け入れる事になります。これでは、初めのうちはある程度楽になったように感じるかもしれませんが、結局の所、本人は何も変わっていないので、生きづらさを感じ続けてしまう事でしょう。
以上、正しい知識を得て頂ければ幸いです。
荒川龍也
カリフォルニア州公認心理カウンセラー
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アダルトチルドレン専門の心理カウンセラーとして、多くの方に心理カウンセリングを提供していく中、多くの方から「生きづらさ」について御相談頂いている事がわかりました。しかし、日本の心理学の大幅な遅れが原因で間違った情報がインターネットやSNSであたかも正しいかのように扱われ、それが原因で「生きづらさ」がさらに悪化してしまっている方も非常に多く見受けられます。
そういった方のために、心理学先進国である米国の大学院を卒業し、その後も正しい心理学のトレーニングを受け続けている私の心理カウンセリングで「生きづらさ」を緩和させて頂く事が出来ます。しかし、経済的な理由など様々な事情により心理カウンセリングを受けられない方が多くいらっしゃる事にも気づきました。よって、この度、そのような心理カウンセリングを受けたくても受けられない方のために、米国流アダルトチルドレン脱却法というオンラインコースを作成いたしました。
生きづらさの緩和のお手伝いをさせて頂ければ幸いです。